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2006年 09月 21日
![]() 武蔵工業大学 環境情報学部 情報メディア学科 国際コミュニケーション研究室 櫻井ゼミの皆さんが、8月2日から志賀高原で3泊4日の合宿をしました。8月3日には、ガイドの渡邊康雄さんと一緒に、志賀山登山・四十八池・大沼池・清水新道・信大自然教育園を巡る、かなりハードですが有意義なトレッキングをして、レポートをまとめてくれました。 ![]() 若い学生さんたちのみずみずしい感性が、志賀の自然を捉えてくれた、すばらしいレポートを、読ませていただき、拝借してもよいという許可をいただきましたので、すこしずつ、紹介していきたいと思います。 使用した写真も、櫻井ゼミの皆さんから提供していただいたものです。 ありがとうございました。 2006年 09月 20日
3泊4日の合宿の中で、2日目がトレッキング、次の1日でレポートをまとめあげるという、ハードスケシュールをこなした、ゼミ生の皆さんです。17人の学生さんが5つの班にわかれて、同じコースを歩いたレポートを、それぞれまとめています。所謂「日記風」や「コースガイド風」になることを極力排して、トレッキングコースが提起してくれる要素を素材にいかに新しい「読み物」を作るかということに、チャレンジしたそうです。みずみずしい感受性が大いに発揮され、志賀高原のエキスがいっぱい詰まったレポートです。 櫻井先生曰く『歩くことによって新しい発想、発見をさせてくれるのが志賀の各トレッキングコースだし、私たちがちょっとテーマを持って歩くと多くの情報をガイドさんから引き出せますよ。』ということです。提供していただいた写真をテーマに、各班のレポートをご紹介してみたいと思います。 2006年 09月 19日
志賀高原では、あちらこちらで、ヒカリゴケを見ることができますが、これはどの辺りで撮影したものでしょうか。見事なヒカリゴケですね。以下は桜井ゼミの各班のレポートです。
1班: みんなヒカリゴケに夢中になったりもする。(というのは、)ヒカリゴケは光を集める細胞が表にあり(そこに光を集めて発光する。そのため、)ヒカリゴケは私達の目を引くのである。 2班: ヒカリゴケは(、暗くてじめじめしている穴の中でのみ蛍光緑色の光を放っている。ヒカリゴケは、)光合成をするために光を集めている。(暗い穴の中でもはっきり光る蛍光緑色の光から連想することは、)ヒカリゴケは防犯グッズ(にばっちりだということ)である。 3班: ちょうど、今年(2006年)はヒカリゴケのあたり年だそうである。 4班: 湿っぽい岩陰にヒカリゴケといった光を集めるレンズのある、光を放つコケを発見することができた。 5班: ヒカリゴケの光合成は神秘的だ。太陽の行き届かないところでもたくましく育つ。 2006年 09月 18日
志賀高原最大の池 大沼池 は、大蛇伝説などもある、神秘の池です。
大沼池に関する記述は各班とも大量にあります。 抜粋してみますと、大沼池がいろいろな角度から見えてきて、面白いですね。 全部、一人のガイドさんから、説明を聞いて生まれたレポートです。 1班: (大沼池の水に含まれる)硫化物イオンが酸性のもと(になっている。大沼池のpHは強い酸性を示す4である。この強い酸性を表す)pH4はちょうどオレンジジュースやレモンジュースのようだ(と考えていただければわかりやすいだろう。しかし実際にゼミ生の原が口に含んでみたところ、)大沼池の水は、硫黄の味がした(そうだ)。大沼池の水は硫化銅が含まれている。(これと同じ成分が他の川や池から検出されれば、これはもう立派な水質汚染である。それほどまでにこの池の水質は珍しいのである。)(志賀高原に大沼池という池があり、色がとてもきれいなので)ぶっちゃけ大沼池に飛び込みたかった(という人も現れた。しかし、ガイドさんに聞くと)大沼池で泳ぐと(体が)ヒリヒリするそうだ。(なので)大沼池の水は体によくない。(この)大沼池は中野の水源であると同時に水害のもと(でもある。 2班: 裏志賀山に行くまでに見える大沼池は綺麗であり、大沼池の水は近くで見ると透明で、遠くから見ると青く見える。(そして)大沼池のほとりには鳥居があるが、とても神秘的な雰囲気を出している。 ![]() 3班: (志賀高原で見逃してはならないのは深く蒼い水を湛える大沼池だ。)大沼池の今昔(は最近でも変化に富むもので、今は蒼い湖水も)昔は白かった。(しかし支流の一つの近くで起こった)百年ほど前の崖崩れで(溶解する金属などに大きな変化が見られ、現在のようなpH4.4という)強い酸性に変わった。現在では大沼池の酸性は次第に弱まってきている。 (このように、大沼池では流れ込む源流のもつ性質により)場所によって色が異なっている。(ちなみに)日本で最も酸性の強い湖沼は白根山山頂の湯釜である。また「白根」は日本ではよく見られる名前である。 大沼池は(強い酸性のために生物の活動の場としてはあまり向いていない。従って通常考えられる湖沼の避けられない)富栄養化が起きず、水が極度に透明である。(また、)湖底は砂利や石が目立ち、泥はあまり見受けられない。(これも生命活動が有機物を分解して泥を作るプロセスが通常とは異なるためだと考えられる。) 4班: 大沼池も当時の火山活動により、火山岩・溶岩の影響で酸性の池となった。またこの池の成分として、硫化物・イオン・硫酸銅・亜鉛・アルミが主な成分となっている。 5月まで氷がはっている大沼池は(いろいろな金属が溶け込んで流れてくるため、見る角度や日によって)5色の色に見える。(私たちが行った日にはすごく青く見えたが、)雨が降る日には緑っぽくなるらしい。(まさに虹のような)大沼池の色々な顔に不思議さを感じた。 ![]() 5班: (火山の噴火によって高濃度の酸が噴出されたことで)酸と生物の関係(が志賀高原では1つの大きな問題でもある。湖沼、川、湿地すべての水全てにおいて)酸性度が高く、魚の住めない池(なども多くある。しかし、酸性度が強いといっても)魚以外の生物はたくさんいる。大沼池(など)の酸性は自然を潤(してもいるのだ。) 2006年 09月 17日
別名をユウレイタケともいう、ギンリョウソウ(銀竜草)は、山地のやや湿り気のある腐植土の上に生える腐生植物です。全体が、透明感のある白色で,鱗片葉(退化して、リン片状になった葉)に包まれた姿を竜に見立てた名前だそうです。葉緑体を持たず、光合成をおこないません。
一度目にしたら、おそらく決して忘れられない、印象深い植物です。 志賀高原では、気をつけて見ると、けっこうあちこちに生えています。 ![]() さて、皆さんの感想は・・・ ギンリョウソウは、6~7月(の)前半に咲く。(さらに、)ギンリョウソウは光合成をしていないから(、その全てが)白い(色をしている。一見、きのこと間違えてしまうような外見から、とても不思議な植物だということがわかる。) また白いキノコのようなギンリョウソウといった植物を見ることもできる。ギンリョウソウは、普通6月前半~7月前半(に見られるが、)今年は8月前半でも見ることができた。 このギンリョウソウは、光合成をせず、有機物(動物のフンや死体等)を栄養とする、(珍しい植物である。) 2006年 09月 16日
木についての各班のレポートを抜粋して見ました。大量ですが、このまま載せます。悠久の時間の中で続く、自然の営みに、しばし思いを馳せて下さい。 志賀高原の)大自然には諸事情がある。(まず)木には諸事情がある。木は日光を欲する。(そのため)木は岩にからみつくように生えている。(少しでも上に枝を伸ばし、より多くの日光を浴びるためだ。冬の志賀高原には非常に多くの雪が降り積もる。その高さは2mにも及び、ほとんどの木の幹は雪の中に埋まってしまう。そんな中でも木は成長を続ける。枝を伸ばし続け、雪の重みに耐えることのできない枝は角度を変え、下へと伸びる。そのような枝を見ると)雪がそこまで積もったことがわかる。(同様に、)木の幹も直角に曲がるようにして伸びている。 (志賀高原に生息する木は大きく2つに分けて、陽樹と陰樹がある。)ダケカンバは陽樹で、成長が早く、葉が大きい。(一方、)コメツガ、オオシラビソは陰樹で、成長が遅い。 (この2種類の木は共存している。まず、)陽樹が先に生える。(葉の大きい陽樹は陰樹よりも多くの日光を欲する。しかし、一本の陽樹が成長してしまうと、大きな葉で日光を遮り、辺りを暗くしてしまう。つまり陽樹である)ダケカンバは、近くに同じ世代は生きられない(のである。また、)標高が高いところでは陰樹ではなく陽樹(が育ちやすい。標高の高い)志賀山の気候は陰樹に向いていると言える。標高1500~1600mで陰樹、陽樹が共存する。 (木は、)倒れた木の上に次の世代の木が生える(という方法で、新しい木が生えてくる。)倒れた木を土台として木は成長する(のである。そのうちに)倒れた木は腐って土に還る(ため、木の下に空洞があることもあるのだ。) 志賀高原では寒いので、少ししか土が積もらない(ので、)木は岩から生える。(その為)森の中の木は成長がゆっくりである。 半年は雪の下に埋まる森(、それが志賀の森だ。)お盆が過ぎ(ると)、急に涼しくな(り、)10月(頃には)初雪(が降る。)雪は最低(でも)1m(から)5m程(まで)積もる所もあり、(枝が雪に覆われると、)特に減って硬くなる際の雪の重みによって、枝が下に垂れる。通常は光を少しでも多く受けようと、上へ上へと枝は伸びるものであるので、当然、枝が垂れ下がっているところまでは少なくとも雪が積もっていたことがわかる。(この現象は広葉樹に見られる)「積雪が木々の成長に与える影響」(であり、また、針葉樹では、)斜面の反対側(、つまり傾斜に沿った幹から下部にだけ)枝が付く(といった影響が見られる。) (また、半年もある長い冬は)森の植生変化(を)ゆっくり(にさせている。)(残りの)半年間で春・夏・秋(と、めまぐるしく変化する中で、志賀高原で代表的な陽樹の一種である)ダケカンバは1本の成木になるのに7~80年(かかり、陰樹である)オオシラビソは2~300年(かかるそうだ。少し見渡せば見つけられる大きな5m程の陰樹は、きっと)江戸時代から生えていた木だろう。400年たった今、ようやく1本の木として堂々とできるオオシラビソの姿を見て、本当に)志賀の植物は成長が遅い(と感じた。)(また、どんなに冬以外の季節の流れが早くても、長い冬を越えて春になった時、きちんと花を咲かせるために)、秋(になり、)葉を落とす前に芽を作(ってい)る。(そして、その)芽(は冬の間、様々な動物たちの大切な食料にもなっている。) (年によっては積雪量が特に多くなり、中には)木が倒れ(てしまうこともあ)る。(しかし)倒木(は終わりではなくむしろ始まりなのだ。木が倒れることによって、太陽の光をたくさん浴びることができるようになった小さな木々たちが)育(ち、)倒れた木の上で新しい木が成長(し、)複数の陽樹(と)陰樹と(が)密生(した森ができる。)(特に)1500~1600m(の、志賀では)谷(にあたる場所で)広葉樹と針葉樹が(混ざった様子がよく観察できた。) (ここで、針葉樹と広葉樹は志賀において、どのような差異があるのかを具体的に示しておく。)(まず)成長の遅い針葉樹(の)代表的な(もの)は、オオシラビソ、コメツガ、コウヒ(がある。)(簡単に説明を加えると、)オオシラビソ(は成長の遅さを実際簡単に見ることができる木である。)オオシラビソは一年で一節2~3cm成長(する植物で、新たに)今年成長した分は古い(部分より色が明るくなっている。)(また、)表面はひどくでこぼこで、シイやカシ類の温帯林の(ように)丸く平らな形とは違(っている)。ヒノキの仲間のクロベは生命力が強く、岩場や尾根上で生成する。(そして、)クロベが優位な森では土が少なく(なっている。) (反対に)成長の早い広葉樹(には代表的なものとしては)ミズナラ、シラカバ、タケカンバ(があり、)シラカバが固まっている所は、葉が大き(く、太陽の下での)成長速度が速い(広葉樹の特徴から、)人の手が入った(ことを読み取れる。)(そして、クロベと対照的に、)カンバの優位な森では土が多(くなっていて、)足元(はやわらかくなっている。)(これは)枯れ葉が南の方と比較すると、分解されにくいからである。土は葉や木、虫の死骸(、フン)などの有機物(によって)形成(されているが)が(、志賀では冬が長く、)分解されるのが遅いため、5万年で30cm(程度の)土(しか)形成(されていない。)(志賀のミズ)ナラが細かった(理由は、)土壌がうすく、(とても)不安定(であるということが密接に関係している。) 志賀高原とは、元々は5~10万年前に最後の噴火活動が起きた火山であった。当時の活動により、大量の火山岩・溶岩が谷や川を埋めて、現在の湿地地帯となった。 ここでは一本の木が木としてみなされるように成長するまでに約300年かかり、オオシラビソなどはわずか3cmほどだけ成長する。また噴火活動が終ってから現在までの約5万年間で30センチの土がつもっている。 人々は自然の力強さ(から生きるための新たな勇気をもらえる。)例えば、ササの枯れた所に育成するタケカンバは葉が広い陽樹であるが(-志賀高原のほかの木も同じであるが-、)(土壌の下に溶岩が流れるため根っこが下ではなく横に広がって栄養分を吸収して生きている。)また、茶色いコメツガとオオシラビソは(光を求めて倒れた木の上に)セットで生える。これはまさに一つの木の死から新しい木の誕生である。(火山で生きるための植物の努力と木の知恵に感心させられる。) 斜面がおりなす陽樹・陰樹(では、)陽樹と陰樹のコラボがある。(高度の違いや日光の射し加減によって植生が変わってくるからだ。陰樹では)針葉樹が多い(のが特徴で、)南北の木の違い(がはっきり見られる。) 樹木の仲良し3兄弟(と呼ぶとすると、それは)たけかんば、おおしらびす、こめつがは仲良しだ。枝がイナバウアー(のように反り返えっている。) すべてが緑に覆われている(。まるで、)自然のマングローブだ。見慣れない緑の世界(に包まれ、)木漏れ日が見え隠れ(する。)動植物の楽園だ。 (高原の一つの状態として、いつまでたっても)変わらないスタイル(のものがある。それは、)森がもつ普遍性(のことで、特に)志賀高原は普遍的(である。)踏まれ続けた丸太(が依然として残っているように、)原生林に類似した森(となっている。)渋池には古代の遺物がある。(また、自然史という観点から)あらゆる自然は遺産である。(たとえ、木が朽ちて倒木しても、再生する能力自体は保持しているといえることから、)終わりは始まりだ。新しい命は死んだところから(ということもあり、)倒れた木と立木の融合は、生命力の底力のシンボル(である。)朽ちた木は他の木と共に再生し、力のとなる。(これは、)自然のサイクルである。 < 前のページ次のページ >
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